前立腺がんは、男性にしかない臓器・前立腺にできるがんです。 45歳以下でのかかることはまれで、50歳以降によく発病し、90%以上が60歳以上の方です。
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日本では癌で亡くなる方の約3.5%を占めますが、近年は急激に増えています。
欧米では男性がかかるがんの発生率の第1位となっています。
前立腺とは、男性の膀胱頸部(膀胱の下あたり)から後部尿道にかけてのところを、尿道を環状に取りまいています。尿道が前立腺を貫く形で通っているのです。
前立腺の形はクルミや栗の実のようで、大きさもクルミの実ぐらいで弾力性があります。
つくりはミカンのように層構造になっており、尿道を取り囲む内腺(ミカンの実の部分)と被膜付近の外腺(ミカンの皮の部分)とで出来ています。
最近ではこの外腺を辺縁領域、内腺を中心領域・移行領域の3つのゾーンに分けられることもあります。
よく聞く名前の病気、前立腺肥大症は、内線が増殖したために尿が出にくくなる病気です。
前立腺の働きはまだすべて判っていませんが、精液の一部となり、精子を保護したり精子に栄養を与えたり、精子の運動機能を助けるといった重要な役割を果たす前立腺液を分泌していることは判っています。
このような前立腺の働きは、男性ホルモンのアンドロゲンによってコントロールされています。
前立腺の病気の進行にも、この男性ホルモンが関与しています。
日本で前立腺がんが急増している理由は、動物性脂肪・たんぱくの多い欧米型の食生活
なっていることや、高齢者の人口が増えていることなどが原因とされていますが、もう一つ、前立腺がんが発見しやすくなったことが挙げられます。
以前は前立腺がんを発見するには直腸診といって、肛門から指を入れて前立腺の具合を調べる検査を行わなければならず、ちょっと恥ずかしい検査のために、これを受けない人が多く、また直腸診では早期発見も難しかったそうです。
しかし近年は『PSA検査』という、血液検査だけで前立腺がんの有無が判る検査が開発され、かなり早期から前立腺がんを発見することが出来るようになったので、がんが発見されることが多くなってきたようです。
前立腺がんは進行すると、前立腺が腫れるために尿が出にくくなり、頻尿や腰痛、排尿時に痛みが出たり、尿や精液に血が混じるようになります。
さらに進行すると、がんが前立腺の中だけでなく臀部と腰の骨を中心に、ほかの部位にまで転移し、骨に転移した場合には骨痛と呼ばれる骨の痛みを感じるようになることもあります。
治療は、男性ホルモン(アンドロゲン)の作用を減らすホルモン療法、外科手術での除去、放射線療法、化学療法などがあり、他の臓器への転移がない場合は、外科手術や放射線療法で根絶できる確率が高いようです。
高齢者や、転移のある場合、転移の可能性が高い場合はホルモン療法が選択され、エストロゲン製剤、アンドロゲン拮抗剤、LH-RH拮抗剤などが投与されます。
前立腺がんは主に外腺(辺縁領域)に発生します。進行が遅いため、早期に発見できれば、ほかのがんに比べて治りやすいがんであると言われていますが、初期には自覚症状がほとんどないので、発見が遅れることが多い傾向にあります。
進行すると、骨やほかの臓器に転移してしまうこともあるため、早期に発見して治療を行なうことが大切です。
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